【失敗談】新卒エンジニアがAzureリソースを誤って削除!原因と学びを解説 

はじめに 

記事を読んでいただきありがとうございます!
株式会社メンバーズに2024年新卒入社した佐藤英丞といいます。

今回、私が入社1年目で経験した失敗談についてお伝えしたいと思います。

私は新卒入社後、10月から生成AI基盤構築チームに配属されました。
このチームはエンジニアとスクラムマスターで構成されており、社内向けの生成AIサービスの構築を担当していました。

配属後、まずは業務に慣れるためのOJTのような位置付けで、Azureの基本操作を学びながら環境構築に取り組んでいました。

今回お伝えする失敗談はこの時に起きた「Azure検証環境を誤って削除してしまった」ことです。

削除してしまった原因やチームでの対策、そこから学んだポイントを詳しく解説します。
失敗は避けられませんが、どう活かすかで成長が決まります。これから同じような作業を控えているエンジニアの方へ、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

インシデント発生:Azureリソースを誤って削除!その瞬間に起きたこと

2024年11月7日、私はAzure上でDifyの環境構築を進めていました。Embeddingのリソースを作成しようとしたところ、誤って社内Azureのリソースグループを削除してしまうというインシデントが発生しました。

本来は特定のリソースをのみを削除するつもりでしたが、「該当のリソースが見つからない」→「論理削除が必要?」と判断ミスをしてしまいました。原因は、Azureのインフラ知識不足と「物理削除・論理削除」の理解不足。削除した直後の、手汗が止まらない感覚を今でも覚えています。

インシデント発生後、すぐにチームリーダーに報告しました。迅速に共有したことで、適切な対応を取ることができたと考えています。

Azureリソース削除ミスの主な原因は?

今回のミスの原因は、大きく分けて3つあります。

1. Azureの基礎知識が不足していた(物理削除と論理削除の違いを誤認)

  • Azureの基本的な概念を十分に理解しないまま作業を進めていた
  • 「該当リソースが見つからない → 論理削除が必要」 という誤った判断をしてしまった
  • プロジェクト関連の知識ばかりを優先し、Azureの全体構造を学ぶ時間を確保していなかった

2. ダブルチェックをせずに作業を進めた

  • チーム内にはインフラの専門家が3人いたが、相談せずに独断で削除操作を実行
  • 新規メンバー同士での確認に頼り、知識不足のまま作業を進めた
  • 経験者によるレビューを受けていれば、ミスを未然に防げた可能性が高い

3. UIの誤操作を防ぐための学習を怠った

  • オンボーディング中に何度も削除作業を繰り返し、操作に慣れすぎて慎重さを欠いた
  • 初めはターミナルでの削除を行っていたが、次第にAzureのGUI操作に頼るようになった
  • Azureのバージョン変更でUIが変わることが多く、検索しても適切な解決策が見つけにくかった

スクラムマスターによる振り返りと再発防止策

振り返り手法「5つのなぜ?」
「5つのなぜ?」ワークショップの様子

今回のインシデントでは、スクラムマスターから「5つのなぜ?」という振り返り手法を提案いただき、問題の深掘りをしていきました。

この手法では、「なぜ問題が起きたのか?」
を段階的に掘り下げていき、根本原因をチーム全員で見つけます。振り返りでは「私が悪い」というワードは一切出てきませんでした。

とても話しやすい雰囲気だったので、私も出来事についての詳細と私なりの考えを伝えることができました。チームの皆さんに支えていただき本当に助かりました。ありがとうございます。

【参考】メンバーズのスクラムマスターが実施している振り返り手法については、以下の記事で紹介しています。

私の取り組み:ミスを防ぐための確認プロセス

この問題をきっかけに、私が意識的に取り組んでいることは「確認」です。
とても単純なことですが、1番ミスを防ぐことができる手段だと考えています。

ですが、確認をしないと動けなくなってしまうのも大問題なので、自分で調べられるものは調べて知見を獲得する。
その後実行する際に確証が持てないものやシステムに対する影響が高いものに関しては知見者の確認をとるようにしています。

また、その対応をメモしておくことで後に同じような対応の際にとても役立ちます。

まとめ

間違いや失敗は恥ずかしいことではありません。

ですが、その後の対応次第で「成長の機会」にも「無駄な経験」にもなります。今後も自分の失敗を受け入れ、内省しながら改善を重ねていきます。また、チームメンバーがミスをした際に感情的に責めるのではなく、チームの責任として原因や対策を考案することを大切にしたいです。

よりよいチームを築くためにも、本音で語り合える雰囲気を日頃から大切にし、醸成していきます。

この記事が役に立ったと思ったら、
ぜひ「いいね」とシェアをお願いします!

リンクをコピーXでシェアするfacebookでシェアする

この記事を書いた人

佐藤英丞
佐藤英丞
2024年にメンバーズに新卒で入社。AIが大好きで自分で構築しています。 現在はDSDに仮配属中で生成AI基盤構築チームに所属。猫や哲学とかも好きだったりします。
詳しく見る
ページトップへ戻る