10日間のインド出張!インドはカレーだけではない!感想と学んだことを共有!
はじめに
こんにちは、株式会社メンバーズ Cross Applicationカンパニーのニコラスと申します。
皆さん、インドに行ったことはありますか?
あるいは、インド人のオフショアエンジニアと一緒に働いた経験はありますか。
私はエンジニア歴3年ほどで、エンジニアとして仕事しており、オフショアのエンジニアではありませんが、日本在住のインド出身エンジニアと一緒に仕事したことがあります。
「インド人のエンジニアは技術力が高い」という印象をお持ちの方も多いのではないのでしょうか。
実はそれには理由があります。それは、インドの子供たちは幼少期から「医者かエンジニアになれ」という言葉が合言葉のように伝えられ、多数のインド人がエンジニアに強い憧れを抱いているからです。
そのため、彼らは高い勉強意欲を持ち、エンジニアになるための環境も社会全体で整っているからです。
その結果、優秀なインド人エンジニアは、インド国内だけでなく世界中で活躍しています。
例えば、GoogleのCEOであるSundar Pichai氏やMicrosoftの会長兼CEOであるSatya Nadella氏のような著名な人物が挙げられます。
今回、私はそのような優秀なインド人エンジニアに日本に興味を持ってもらうため、10日間ほど、インドへ出張しました。
現地では、会社説明会やラウンドテーブル形式でのQ&Aセッションなどを通して、現地の大学生と直接対話しました。この10日間での活動内容や、そこで学んだことについて、詳しく共有していきたいと思います。
インドや海外人材にご興味をお持ちの方は、ぜひこの記事を最後までご覧ください!
インドまでの渡航時間について
ちなみに、インドへの渡航時間はどれくらいか気になる方もいらっしゃるかもしれないので地図を貼ります。(片道で10時間以上の長い旅でした!)

出張の目的
現在日本では少子高齢少子化が進み、優秀なエンジニア人材の不足が深刻です。これを補う打ち手の一つとして、インドの優秀な人材を採用していくことに注目が集まっています。
それを実現するために、日印間で「5年間で50万人以上の人的交流」というゴールを達成するための調整もされているようです。
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250827/k10014904051000.html
今回、弊社は、このゴールへの達成に貢献するかつエンジニアの人手不足を解決するために、INDIA-JAPAN TALENT BRIDGE PROGRAMというイベントに参加させていただきました。
直接インド現地に行き、会社の概要や魅力を説明し、優秀なインドの学生さんに、弊社だけではなく日本全体への興味を高めるために出張しました。
イベント概要(Tech Japan掲載記事)はこちら

出張参加者
今回のイベントに参加された会社は弊社と合わせて6社になります。
弊社からは今回筆者を含めこの3人体制でインドに行きました。

訪問スケジュール
訪問スケジュールは主に以下のようになっています。
3都市の3大学への訪問をした後に、すでにインド人エンジニアを雇っている日系企業やインドでのオフィスを設置している日本企業への訪問を行いました。
8/26 Anna University(チェンナイ)
8/28 Indian Institute of Science(ベンガルール)
8/30 Indian Institute of Technology Gandhinagar(アフマダーバード)
9/2 日系企業訪問(ベンガルール)
9/2 Loglass社(ログラス)GCC※1 訪問、現地採用社員インタビュー、その他日系企業GCCインド社員インタビュー(ベンガルール)
上記に書いてあるとおり、長い旅をしました。チェンナイはインドの南の方にあり、アフマダーバードは中央の方にあるのでそれぞれの移動はもちろん車ではなく飛行機で移動しました。
※1 GCC(Global Capability Center):親会社が海外に設ける企業内の専門拠点。
開発/データ/AI/コーポレートなどの中核機能を内製で担う。
活動内容
では、実際に現地で行った活動を紹介していきたいと思います。
各大学では、学生さんに向けて会社の説明やラウンドテーブルを開催し、弊社だけではなく日本に興味を持ってもらうようアピールしていました。そして、すでにインド人材の採用実績がある会社に訪問し、採用に関するナレッジをシェアいただきました。現地での様子もお届けしたいと思います。
Anna University



インドでも有数の高い研究レベルと技術教育の専門性、産業界との強い連携、そして難関大学として知られている大学です。多くの学生が熱意を持ってラウンドテーブルで質問して来たことがとても記憶に残っています。大学もとても綺麗で緑に囲まれて暑いチェンナイでも大学内は涼しかったです。
Indian Institute of Science (IISc)




IIScはインドの大学の中で、QSランキングでは一番高いランクの大学です。QSランキングは、イギリスの大学評価機関QS(Quacquarelli Symonds)が毎年発表する世界大学ランキングです。そして、IIScのAI分野の最先端研究も有名で、インド最速スーパーコンピューターを保有しています。AI以外の研究レベルも非常に高く、ラウンドテーブルで実際に作っているものや研究内容を紹介していただきました。
Indian Institute of Technology Gandhinagar (IITGN)




インドには23校のIIT(インド工科大学:Indian Institute of Technology)があります。
IITとは、工学と科学技術分野でインド最高峰、世界的に有名な難関大学として知られています。このIITGNは2008に設立し、割と新しめのIITなので、設備が非常に綺麗で、学びやすい環境という印象がありました。
ここまでは大学での活動を紹介しました。見てわかる通り、それぞれの大学は綺麗で、在籍している学生さんもとても優秀で、世界レベルの技術力を持っています。ここからは最後の2日間に訪問したLoglass(ログラス)のインタビューの様子を紹介したいと思います。
Loglass(ログラス)

Loglass(株式会社ログラス)はインドでGCCを立ち上げた日本企業です。日本とインドは異なる文化を持ち、実際にインドで働いているそれぞれの社員がどのようにその文化や言語の違いに対して取り組んでいるのか生の声を聞くことができました。
学び・気づき
今回の出張で学んだことや気づいたことを3点紹介したいと思います。
①技術力の高さ
冒頭でインド人エンジニアの技術力についての話をしましたが、実際に現地に行って間違いなく技術力の高さは見受けられました。学生のスキルや研究レベルは世界的に見ても高水準であり、筆者も含めて日本のエンジニアはもっと頑張らないといけないと改めて思いました。特に、最近流行っているAIや機械学習での技術力はとても印象的でした。
②英語力の重要性
インドでの会社説明やラウンドテーブルは全て英語で行いました。
私は英語のネイティブではありませんが、日常的な会話はある程度可能です。
一方で、技術的な議論やビジネスシーンにおける説明では、未だに力不足を実感しました。この課題は私だけでなく、多くの日本のエンジニアにも共通する傾向があります。
日印間での人的交流を増やし、グローバルに協働していくためには、英語力は欠かせないスキルです。そのため、引き続き英語力を高める必要があると実感しました。
③異文化理解
日本とインドは2つの異なる文化を持つ国であり、宗教・価値観・生活習慣も非常に異なっています。この違いを尊重することが信頼関係構築の第一歩になります。お互いの異なる点を受け取り、良い点をキープし、悪い点を捨てることがとても重要だと思います。異文化接触を恐れる方がいらっしゃるかもしれませんが、恐れることはないと思います!逆に、異文化接触というのは自分の成長に繋げるための一つの手段です。筆者も最初は留学生として来日し、日本文化との異文化接触があり、この経験を成長に導くことができました。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます!インドについての知識が少しでも深まりましたでしょうか?
今後、日印の人的交流が増えるというのは皆さんの現場にインド人エンジニアが現れて来るということです。
一緒に働くことで、良い機会や良い学びが生まれて来ると同時に、課題も当然に出てきます。その課題を解決するために、お互いの理解や尊重がとても大事です。
ぜひ、この記事を通じてインドのことを少しでも知っていただければ幸いです。
この記事を書いた人

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