【ISUCON研修】日本CTO協会主催 新卒エンジニア合同研修潜入レポート
はじめに
こんにちは。BEMALab編集部の橋本です。
2024年7月31日(水)に、日本CTO協会主催の新卒エンジニア合同研修へ参加してきました。
最後となる第9回目は、ISUCON研修が開催され、会場は株式会社の東京オフィスで開催されました。
※前回研修の取材記事はこちらです。
日本CTO協会主催 新卒エンジニア合同研修とは
現代のビジネスでは、エンジニアは企業にとって重要な役割を果たしています。しかし、エンジニアの不足が叫ばれており、それらを解消するためには、採用だけでなく育成にも注力する必要があります。
日本CTO協会では、各社の新卒入社後の研修負担を減らし、かつ多角的な研修内容を提供するために、合同研修をこの6月から開始しています。
※詳細はこちらのプレスリリースをご覧ください!
ISUCONとは?
ISUCONとは、LINEヤフー株式会社が主催する競技で、指定されたWebサービスを決められたルールの中でどこまで高速化できるかを競うチューニングバトルです。この競技では、過去の実績や所属企業は一切関係なく、純粋に結果のみで勝敗が決まる実力勝負です。そして、その経験や知識は、日常業務でも活かせる実践的なスキルとして役立つとされています。
ISUCONという名称は「いい感じにスピードアップコンテスト(Iikanjini Speed Up Contest)」の略称です。
ISUCONの体験
研修では、実際に参加者同士がチームを組み、ISUCONを行うことがテーマとなっており、朝10時から夕方6時まで、実際の大会さながらの白熱した内容が展開されました。
今回の問題は以下の通りです。
- 写真共有SNSのIsucogramの人気が高まり、過負荷で障害を起こしている
- サーバーのスペック変更なしで今日中に負荷に耐えられるサービスにして欲しい
問題の詳細はこちらをご覧ください。
参加者は2人1組でチームを組み、全31チームが対抗戦を繰り広げました。
午前のセッションを終えた後も、午後に引き続き真剣に取り組む姿が見られましたが、中には、使用経験のないフレームワークに苦戦しているチームも見受けられました。
結果発表
第3位は、「もままみ」グループで176,301ポイント!
第2位は、「唐揚げ丼」グループで180,457ポイント!
第1位は、、、
「黒酢サンド」チームで、驚異的な508,550ポイントを記録しました!
50万ポイント超えで圧倒1位という功績。
昨年のISUCON13のスコアと比べても、かなり高い得点です。
参考文献:ISUCON公式サイト
受賞者である佐藤さんの記事にて詳細の内容が公開されておりますので、
ぜひご覧ください。
日本CTO協会の新卒合同研修も最終回となりました!
研修後の懇親会にて、参加者のお話を聞くと
企業の枠を超え、同期の仲間が増えたという意見があり、とても満足した様子が見受けられました!
本研修へ関わった方のコメント
参加したメンバーズ社員のコメント Y.K(エンジニア 新卒2年目)
今回の研修では、ISUCONを通じてWebアプリケーションのパフォーマンスチューニングに取り組みました。障害の原因を特定するための調査方法や改善策を学び、アクセスログの解析や調査を通じて問題の根本原因を突き止めることができました。特に、SQLクエリの最適化やN+1クエリの改善によってパフォーマンスを大幅に向上させることができることを学びました。今後、制作物を作成する際にもこれらの改善方法を意識して取り組み、より高速で効率的なWebアプリケーションを構築していきたいと思います。
受賞者コメント 株式会社プレックス 佐藤さん(エンジニア 新卒1年目)
2024年4月に株式会社プレックスに新卒入社した佐藤祐飛です。現在は建設業界向けSaaSプロダクト「サクミル」の開発に携わっています。ISUCON研修での優勝を大変嬉しく思います。
ISUCONは若手エンジニアにとってハードルが高いコンテストです。私自身、エンジニアとしての経験がまだ1年に満たず、初めはISUCON関連の書籍やブログを読んでも理解が難しかったです。しかし、約2ヶ月間の準備を経て、なんとかISUCONに挑戦できるレベルに達することができました。
ISUCONはハードルが高いですが、若手エンジニアこそISUCONに挑戦するべきだと考えています。その理由の1つはISUCONは意思決定の連続であるためです。ソフトウェア開発において、意思決定は大きな責任が伴い、最も成長に直結するプロセスです。ISUCONでは、限られた時間内で優先順位を決め、多くの選択肢から最適なものを選ぶ意思決定を何度も行います。このプロセスがスコアとしてフィードバックされるため、迅速な意思決定とフィードバックのサイクルを経験できます。意思決定とフィードバックのサイクルがここまで短いソフトウェア開発は、ISUCON以外ではなかなか経験できません。
また、ISUCONは参加者のブログが数多く投稿されているので強いエンジニアの意志決定をトレースすることも容易です。
このような素晴らしい研修を開催していただいたCTO協会とその関係者の皆様、本当にありがとうございました。
私は弊社で初めての新卒エンジニアとして入社し、同じ立場で話せる同期エンジニアがいないことに寂しさを感じていました。そんな時に、松本さんの新卒研修を開催するというXの投稿を目にし、弊社のCTOに参加をお願いして実現に至りました。研修後の懇親会も毎回楽しみで、絶対に良い仲間をたくさん作ろうという気持ちで臨んでいました。
新卒研修終了後も継続的に交流するために勉強会のグループを立ち上げました。月一ペースで各メンバーのオフィスで輪読会を開催する予定です。僕の今の夢は10年経ってもこのメンバーで組織を語り合いながらお酒を飲むことです笑。
こちらもぜひ一読ください!(佐藤さんからおすすめ記事として共有いただきました。)https://comemo.nikkei.com/n/nd1e914993434
最後に
日本CTO協会の皆様、そして登壇者の皆様、貴重な機会をいただき、取材の場を設けてくださったことに心から感謝申し上げます。
取材を通じて感じたのは、参加者同士のつながりが非常に大切にされていたことです。
グループディスカッションや懇親会の場では、他社の新卒社員たちが積極的に意見を交換し、励まし合う姿がとても印象的でした。 こうした交流が、研修後も続き、長期的な成長のためのネットワークとして機能していくことが期待できます。
全体を通じて、この研修は単なる知識を学ぶ場にとどまらず、若手技術者たちが未来に向かって飛躍するための重要なステップであると強く感じました。
取材する側としてその一端を目の当たりにできたこと、また、エンジニアではない私が参加者と同じ目線で講義を体験できたことは、非常に貴重で有意義な時間でした。
これから参加者の皆さんがどのように成長し、活躍されていくのか、今後の動向に大いに期待しています。
全9回の研修に参加された方、最終回に初参加された方を含め、すべての参加者の皆様、本当にお疲れ様でした!
この記事を書いた人
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