『食べる』は距離を超える!リモート・異文化チームをつなぐ『食べる』のススメ
この記事は「BEMA Lab Advent Calendar 2025」の14日目の記事です。
※本アドベントカレンダーの14日目の投稿となります。
はじめに
今年もアドベントカレンダーの季節が来てしまったことに困惑している23日担当のニイオカです!
みなさん好きな食べ物ってありますか?もしくは、この季節になると食べたくなるものってありますか?
自分は帰省の予定に向けて、仙台名物の牛タンや三角揚げが食べたいです!
今回は、そんな『食べる』を通じたチームづくりってアリじゃない?という記事を書いてみます。
チームづくりをする中で感じた悩み
2025年をふりかえると、このBEMA labでも記事にさせていただいた海外チームであったり新たに立ち上がるチームの支援など、初対面の人との関係性作りが多い一年でした。
そんな中で、チームビルディングと呼ばれるワークを色々やっていくと本当に皆さんそれぞれの趣味や特技を持ち合わせているのを感じました。「筋トレ」、「脱出ゲーム」、「バイクツーリング」など色々なものに出会えた一年だったと思います。
ただ、新たな出会いって、嬉しいものでありつつ共通の会話にはなりにくいこともすごく感じました。
そんな中でも、共通の対話のきっかけとなる入口の話題はないかを探す機会があり、行き着いたのが『食べ物』だったのです。
『食べる』を選んだ理由
その最大の理由は、日常の営みに含まれているからです。
生き物が生きていく中で、食べるという行為をしないで生きていくことは不可能だと思います。最近は完全食と呼ばれるものも出てきていますが、その完全食も食べることで栄養を取り入れています。
そして、日常の営みであると同時に地域の営みにも直結しています。
メンバーズは自社の拠点だけで11箇所ありますし、フルリモートで業務しているメンバーもいます。その数だけ、その地域に伝わる食文化が存在しています。
祭りや行動様式のような文化は好きなときに体感することは難しいですが、どこに住んでいても『食べる』という行動・営みは欠かせません。料理上手であれば自分で再現することもできるかもしれませんし、最近は各地の食べ物を食べられる飲食店も増えています。
そんな共通体験を作るチャンスが一番多い営みとして、オンサイト・リモートを問わず『食べる』をおすすめしたいと思っています。
食べ物を通じたコミュニケーションの効果
実際に『食べる』を通じたコミュニケーションをしてみて、こんな効果を感じました。
アイスブレイクとしてより多くの人を巻き込みやすい
まずは、「アイスブレイクとしてより多くの人を巻き込みやすい」です。
実際に色々な食べ物を食べたりすることで、単純に「〇〇食べてきましたよ〜」がきっかけの雑談をトリガーに話題が広がる機会が多かったです。自分の場合は、ライブという趣味の関係であちこちでその土地の食べ物を食べてくる機会も多いので、その際は具体的にどこのお店で食べたかなども話題に出しています。
その地域の人の好みや風土についての話題も含めて、お互いを知ったり、アイスブレイクに活用ができました。
心理的安全性向上による「意見表明」の活性化
このアイスブレイクの先に、チームの心理的安全性が大きく向上するのを感じました。
リモート環境において、メンバーの顔や趣味を知っていると、テキストだけのコミュニケーションでも相手の「トーン」を想像しやすくなります。
その結果、例えばコードレビューで指摘をする際も、単に技術的な正しさだけでなく、「相手への配慮」や「背景」を踏まえた建設的なコメントを送りやすくなります。
文化も含めた理解の入口になる
これは特に、インドからのインターンシップに関わることで感じたことです。
インド料理を味わいに、実際にインド出身の方がスタッフとして働いていらっしゃるお店を訪れたことで、現地の空気感を感じることができました。店内で流れている音楽や、店員さん同士の会話の雰囲気から、詳しい会話の内容は聞き取れてはいないけど、その話し方などから感じられるものがたくさんありました。
この体験からインターンシップメンバーの話し方の特徴が、個人の特徴というよりは、地域に紐づくものなんだという気づきを得ることができます。
チームの対話の仕方への効果
前述の内容をきっかけに、その後のコミュニケーションにも幾つかの影響があったと思っています。
心理的安全性を高める一助になる
業務をしていく中で、それぞれ思っていることや、そのバックグラウンドにあることを伝えながらコミュニケーションをとっていくことは必要不可欠だと思います。その実現にアイスブレイクは大切だと思っているのですが、気軽さや共通でのコミュニケーションがしやすい内容作りに苦労していました。この『食べる』を取り入れたところ、『食べる』ことに派生したそれぞれの趣味や地域の特性も含めた、それぞれの癖の一端が見えてくるようになりました。それがもちろん全てではないですが、ヒントとしてかなり役立てられると思います。
相互理解へのバイアスの低減
メンバーとコミュニケーションをとる中で「この人のこういう言い方気になるな〜」や、「あの人いつもこんな行動多いよね」という機会があると思います。それが個人によるものなのか、方言などその地域出身の共通特性によるものなのか、対個人にイメージに固定せず、柔軟に対話することができるように思いました。もちろん、その個人の特徴もあると思いますが、全部を個人に紐づけてしまうと対話の中で勘違いやすれ違いになってしまうと思っています。広い視点で見ながらコミュニケーションをとることの重要さに気付かされたと共に、相手を理解するために思い込みをなくす材料になりました。
タスクの認識ズレ防止と非同期コミュニケーションの改善
文化理解が進んだ最大の効果は、多拠点・異文化間でのタスクの認識ズレが減ったことです。
例えば、ある文化圏では「Yes」と答えることが「内容を理解した」ではなく「あなたの発言は聞きました」という意味合いである場合があります。また、タスクの進捗報告においても、日本のように詳細な中間報告を求める文化と、最終成果を重視する文化では、やり取りの粒度が異なります。
食文化を通じて相手の背景を知ることで、「このメンバーには進捗の途中のプロセスまで細かく確認しよう」、「この言い回しは真意が伝わっていない可能性があるから、ビジュアルを使って確認しよう」など、コミュニケーションの『設計』を相手に合わせて最適化できるようになりました。その結果、手戻りが減り、特にリモートでの開発プロセスの効率が目に見えて改善しました。
2025年、私が体感した『食べる』共通体験(実例)
ここからは、今年体験した『食べる』を幾つか紹介したいと思います。
飯テロになる可能性があるので読む時間にお気をつけください。
1.[インド料理]ビリヤニ
インドインターンを受け入れる中で、『食べる』が使えるんじゃないかと思って初めてチャレンジしたのがこのビリヤニでした。業務後にその足で、近くのインド料理店に入って初めて食べましたが、お店の空気感含めてインドという地域を感じることができた体験でした。

2.[インド料理]パニ・プリ
インドのインターン生から、「ローカルでよく食べる食べ物」として紹介して貰ったのがこのパニ・プリです。多分、インターン生から教えてもらうことがなければたどり着くことができない食べ物だったなと思っています。そんな意味も含めて印象に残っています。これについては、関西万博のバーラト館に行って食べました。

3.[日本料理]ラーメン
みんな大好きなやつです。日本の中でも地域によって味付けや出汁の味が違う、それだけで話題として盛り上がることができる食べ物だと思っています。各地で違いはあるけど、各地に共通して食べることができる料理としてすごく大きな存在だと思います。

4.スイーツ・お菓子
これもみんな好きなやつです。特に、季節性が出やすいものだと思うので夏場はアイスなどもいいですし、これからの季節はケーキなんかもいいですよね!自分が所属するチームではソフトクリームのフレーバーなどがよく話題に上がりました。

他にも、各地に根付いているいろいろな食べ物が話題になるなと感じました。
宇和島の鯛めしや、大阪や広島それぞれのお好み焼き、伊勢うどんなどいろいろなものが、各地の特徴も含めて話題になった一年でした。
最後に
食べ物に好き嫌いはもちろんあるかもしれません。
それでも相手の人やその地域の人が繋いできた文化の一つなので「〇〇食べたけど嫌いです」などといった伝え方は避け、その文化や相手の人への敬意を示した伝え方が必要です。
そんなちょっとした配慮も、チームとしてお互い気持ちよく働く日常の営みなのかなと思います。
このような伝え方も含めて、あなたもチームメンバーの『食べる』を通じて共通体験をしてみませんか?
今日の晩御飯は何にしよう!お腹すいた!
この記事を書いた人

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